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きのこの森

  
きのこの森とは、高野水登が主宰するコメディ多めの演劇団体。
そんなきのこの森の活動記。

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  • 07/08/11:57

インプロ

こんにちハンバーグ 合挽きに限りますね

 
主宰です。
 
主宰は現在、縁あって即興芝居に出演すべく稽古に励んでおります。
 
詳しく説明しますと、即興芝居、正式名称をインプロというジャンルの舞台表現があります。
 
それをメインに活動している、インプロ部Platformさんが主宰で、日本初(!)学生だけのシアタースポーツを行うことになりました。
 
シアタースポーツとは、課せられた課題に沿って複数のチームが交互に即興芝居をやり、審査員が点数をつけて競い合うというもの。
 
なんだか様々な要素が混在していますが、少し面白そうな予感がしませんか?

 
そして、このインプロ、実際ほんっとうに面白いんです!

 
追い詰められた人間は、時に思いもよらぬ行動をするもので、それに翻弄されながら、何故かストーリーがまとまったときは感動ものです。

 
そして、これは普通の芝居の稽古にかなり有効だと思いました。

 
舞台上で、その場で、その時間に、脚本、演出、役者、音楽、照明、すべて作り上げるわけです。
 
つまり、一つのお芝居を作るプロセスが凝縮されているということ。
 
芝居をやっていてたまに切なくなってしまうのが、それぞれの役職のつながりが弱く感じてしまうことがあること。

 
やはり、それぞれがなにをしているのかを知るだけでなく、体験することで、芝居がどう出来上がっているのかを知ることは大切なことだと思うのです。
 
「こだわり素材!」「私がつくりました」と言われると、食べ物もおいしく感じますし、ありがたみも増しますよね。
 
そしてもう一つ、インプロでは、「自分を分析すること」を徹底するそうです。
 
やはり、即興というのは、無意識にその人自身の中から表現が出てくるものなのでしょうから、自分の得意、苦手を理解することは大切なのでしょう。
 
これも、人とのつながりが大切な通常のお芝居にも必要不可欠なことです。
 
くそ真面目に語ってしまいましたが、それだけ勉強になり、茶化せないほど楽しく学ばせていただいているということです。

 
本番は急も急な明日からなのですが、興味のある方がいらっしゃいましたらご来場ください。きのこの森とは関係ありませんが、主宰が脚本演出から離れ舞台上で四苦八苦しております。
 
チケット予約はこちらです。

 
http://ticket.corich.jp/apply/54988/020/
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クセ

こんにちハンニバル。レクター博士ですね。
 
主宰です。
 
「クセ」ということですが、クセのあるものといえば。
 

 
そう、香菜(シャンツァイ)。又の名を、パクチー。又の名を、コリアンダー。
 
(厳密にはシャンツァイとコリアンダーは違うんでしたっけ?発育過程が違かったような…)
 
主宰はパクチーをはじめとしたクセのあるものが大好きです。
 
肉なら羊肉が一番好きですし、チーズはクセの強いものが好き。調味料もナムプラー(魚醤)をあれこれぶっかけます。
 
写真はピータン豆腐ですが、そう、ピータンも大好きですし、シャンツァイもドサドサのせます。こんなに酒の進みそうなものを作っても、下戸のお供はご飯とトマトジュース。
 
先日、中華料理店で頼んだピータン豆腐に、コリアンダーが乗っていなくて憤慨しました。ネギだけじゃ足りないんです!
 
世田谷に、「パクハウス」という、なんとパクチー料理専門店があるそうなので、一度行ってみたいですね。

 
なんの話かというと、私の大好きな「クセ」が、作品にも反映されてしまうということです。
 
個人的には、誰もが楽しめる、愉快痛快エンターテイメント以外の何物でもないと思って作っているのですが、

 
「コメディでは…ないよ…」

 
と言われてしまう始末。
 
それでも楽しめれば結果オーライじゃねぇかと思うのですが、「価値観の違い」というのは非常にやっかいなものです。

 
例えば、JAIL HOUSE ROCKでは、金に汚い、金のためなら全て捨て去る父親が登場しました。

 
この父親に関して、役者の意見や、お客様のアンケートの中で、「なぜここまで金に執着するのか」というものがありました。
 
私としては、役者にも普通に、「サイコパスだからだよ」との一言で済ませていたのですが…

 
果たして、サイコパスというのは私が思っているほど認知されているのでしょうか?

 
ちなみに、サイコパスについて、Wikipedia先生から一部引用させていただくと

 
良心の異常な欠如
他者に対する冷淡さや共感のなさ
慢性的に平然と嘘をつく
行動に対する責任が全く取れない
罪悪感が全く無い
過大な自尊心で自己中心的
口の達者さと表面的な魅力

 
と、あります。
 
これを一部でも知っていれば、「ああ、感情が欠落した人なんだな。だから、お金しか信じられないんだな。」とわかると思うのですが…
 
そもそも、サイコパスという言葉に触れる機会が日常生活にそうあるでしょうか?

 
つい最近、パソコン遠隔操作の犯人が、まだ無罪を主張しているとき、「犯人はサイコパスなんじゃないか」と、言ったことで一躍脚光を浴びましたが…。
 
知らない人のほうが多いように感じます。
 
これは、万人に受け入れられるエンターテイメントを目指す私としては、あまりよろしくありません。
 
ですが、ほとんど無意識なので、気づかないことが多いのです。
 
笑いに関してはもっと恐ろしい。
 
高校のときにやったお芝居で、「ポチョムキン」というワードを入れて個人的には死ぬほど面白いと思っていたり、「ゴーストバスターズ」のネタを書いて一人で笑い転げたりしていたのですが。
 
いざ公演してみたら、客席はシーーン…。

 
高校生は、戦艦ポチョムキンも、ゴーストバスターズも知らなかったのです。

 
…あれは本当に身の毛がよだちました……。

 
…もともと面白くないシーンだったんじゃないかとかについては言及しないでください、

 …。

  
とはいえ、クセがまったく必要ないと言ったらそれは違います。

 
だって、そんなありふれたものどこかの誰かが作っているからです。

 
それに、解釈の違いなんてあって当たり前です。流石に高校生相手に戦艦ポチョムキンのネタをぶち込むのは無謀ですが、作品についてどんな感想を持つかはお客様の自由なのです。

 
…まぁ…それでも気になってしまうのが人情といふもの。

 
これからも「ネギ」と「パクチー」のギリギリの境界線を探して、作品を作っていきたいと思います。

 
それでは、また次回。

三次会

こんにち春巻。春ですね。

主宰です。

ブログの更新頻度が下がっています。これはいけません。


ですが、今回はネタがあります!



昨日は再び前回公演のメンバーと集まっての飲み会でした!三次会です!

真面目な話も、バカ話もできて、とても楽しい時間を過ごせました。
はじめこそ、「粛々と飲もう」という話だったのに、最後はうるさかったです。嫌な客ですね。

未成年の人たちは禁酒を守りました。偉いですね。こんな具合にです。

…なんだか、背徳的ですね。
ちなみに私は下戸も驚くスーパーサイヤ下戸なので、成人なのに禁酒レベルです。

 
次に何をやるかについてもちょっと話しました。
 
今年は、お客様が楽しめることを沢山やりたいですね。
 
と言ったら、遅筆な私に、「ぜってぇ無理だよ!!!」という辛辣な意見を浴びせられました。
 
頑張ります。

 
それではまた近いうちに。

アナと雪の女王

こんにち派閥。主宰です。
タイトルからお察しの通り、ネタが無くなりました。

これからは、およそ関係ないと思われる内容を、無理矢理きのこの森と結びつけていくブログになっていくと思います。

今度、JAIL HOUSE ROCKメンバーで三次会があるので、そこでなんとかネタを集めます。とにかく、ブログを続けるために頑張ります。

さて、アナと雪の女王をやっと見てきました!!!

もう話題も話題になっている本作、観たらやっぱり期待を裏切りませんでしたね。

主宰は脚本書きの端くれなので、映画などを見る時、どうしてもシナリオの構造などを考えながら観てしまいます。

今作も、物語中盤くらいで、「この伏線がこうなって、あいつはこうだから、まぁ結末はこんな感じだろ」と、友達にいたら絶対に嫌な感じのことを考えながら観て、やっぱりその通りになりました。

が、感動しました。普通に、「ぐえっ…おうっ…!」とか嗚咽を漏らしながら泣きました。

いや…もう、ダメなんですよ。作り込みが人智を超えています。主宰は美術系でもあるので、雪の表現がリアルすぎたり、雪の結晶を2000種類くらい作ったとか、そんなことでも泣きそうになります。

ところで、主宰はディズニー作品が苦手です。

この話は根が深く多くの敵を作りかねないので割愛しますが、「塔の上のラプンツェル」以降のディズニー作品は好きです。好きなんですよ。これ、フォローです。どうか攻撃しないでください。
では、なぜアナは観るのか。

PIXARが好きだからです。

もうわからない人にはわけがわからないと思いますので、これ以降は興味の無い方は読まなくても大丈夫です。

まとめておきます。アナと雪の女王よかったから、オススメですよ!

おしまい


はい、それでは、長い話に入ります。


ちょっと複雑だったり、私の私見が入って事実が湾曲されていたりするかもしれません。まさに私の脚本のようです。そして、前置きが長いのも、私の脚本のようです。


突然ですが、ここ十数年のディズニー作品を挙げていきます。


ターザン、リロアンドスティッチ、プリンセスと魔法のキス、チキンリトル、ルイスと未来泥棒。

 

 
トイストーリー、カーズ、ファインディングニモ、カールじいさん、モンスターズインク。

 
実は、上と下で、全然違います。

 
上は、ディズニーアニメーションスタジオ。下は、ディズニー「PIXAR」アニメーションスタジオです。

 
あの、電気スタンドがIを押しつぶす、アレです。

 
ディズニーアニメスタジオとPIXARはまったく別の会社で、数年前まで二社の関係は、PIXARが映画作り、ディズニーが宣伝、配給というものでした。

 
ではPIXARとはなにか。アニメスタジオには変わりないのですが、なんとあのスティーブジョブズが作った会社なのです!

 
Appleを作ったのに追放されちゃったジョブズが、買収して叩き直したアニメスタジオなのです。

 
ちなみに、ジョブズがせっせとPIXARで頑張ってる間に、Appleは低迷しまくりました。その後結局ジョブズに謝って戻って来てもらって、iMacやiPhoneなどの大ヒットを生み出したのです。
 
閑話休題

 
PIXARは第一作長編アニメーション「トイストーリー」から高く評価され、それ以降も「バグズライフ」「モンスターズインク」とヒットを連発。主宰もトイストーリーからしばらくの間は劇場に観にいっていました。

 
反して、ディズニーアニメスタジオは低迷。その他の映画も低迷。

 
結果、なんとPIXARがディズニーの総売上の半分を占めるほどに!

 
ですが、権利関係などでディズニーと揉めまくり(PIXARの版権は全部ディズニー持ち。なんと、トイストーリー3はPIXAR抜きで製作される予定だったんですよ!?こういうところが嫌いな理由の一つです)、両社の関係は終わるかと思われました。

 
しかし!株主が黙っていなかった!株主の猛抗議により、当時のディズニーCEOが任期を繰り上げて退場!

 
PIXARは自立!かと思われましたが、後任ディズニーCEOとジョブズの間でディズニーによるPIXAR買収が決定。なんと74億ドル!
 
ディズニーの完全子会社とはなりましたが、ジョブズはディズニーの役員に、PIXAR社長のエド・キャットムルはウォルトディズニーアニメーションスタジオの社長になり、言わずと知れたPIXARの化け物ジョン・ラセターはチーフクリエイティブオフィサーとなりました。

 
つまり、子が親を食ったわけです!!

 
こうして、ディズニーアニメ部門がPIXARの手によって本格的にテコ入れされはじめたのが、「塔の上のラプンツェル」から。

 
正統派プリンセスものを蘇らせ、「大人も子供も楽しめる」PIXARイズムを受け継いだ作品が生まれたわけです。

 
ちなみに、「アナと雪の女王」は、主題歌曲賞と長編アニメーション賞を受賞。長編アニメ賞が設立した2001年以来、ディズニーアニメの受賞はこれが初めてです。ちなみにPIXARはニモでとってますよ。恐るべしPIXAR。

 
長かったですね。ここまで読んで下さった方本当にありがとうございました。このどうでもいい知識をお友達にドヤ顔で語るタネになれれば幸いです。

 
そして、まだやってるので、アナと雪の女王おすすめですよ!
 
 
あと、今やってる「プリズナーズ」という映画が、ドロドロして脚本も作り込まれてて密かにおすすめです。あまり観終わっていい気分はしませんが。
 
それでは次回。

舞台装置ができるまで

こんにちはんぶんこ。主宰です。


前回の続き、How To 舞台装置ということで。


百聞は一見にしかず。製作風景の写真を舞台装置担当の野口さんに貰おうとしたら、


「…別にそんなに撮ってない」


と、言われてしまいました。いきなりつまづきました。


しかし!それでもあることにはあったので、その写真から舞台装置ができるまでを紐解いていきましょう。


こちらです。


…。



………?


ちょっと意味がよくわかりませんね。


順を追って説明しましょう。


まず、牢屋の鉄格子となる部分は、塩ビパイプになっております。


塩ビパイプ全体を黒スプレーで塗装したあと、銀スプレーをわざとムラになるよう吹きかけ、使い古された質感を出したのです。


ですが、塩ビパイプのみでは軽すぎて危険です。客席に倒れる可能性があります。


ここで登場するのが、鉄です。


細身の鉄パイプと、正方形の鉄板を垂直に溶接。鉄パイプを塩ビパイプの中に、さながらトッポに入るチョコレートが如く差し込み、固定して、重さと強度を強くしたのです。


なんということでしょう、鉄格子部分は塩ビ。目に見えない重りの部分が鉄製だったのです。これで、程よい重さとリアリティを両立した舞台装置が完成したのです。
文中に、聞きなれない用語がでてきたと思います。「溶接」主宰もよく意味がわかりませんでした。
なんと、野口さんが所属する日芸美術学科彫刻コースの全員が、アーク溶接の免許を持っているのです!!


他にも色々持っています!すごい!多分皆さん路頭に迷うことはないでしょう。芸は身を助くとはよく言ったものです。僕は運転免許すら持っていません。


そして、鉄を使ったからお金もかかったろうと思ったら、「大丈夫だよ、鉄クズだから」とのこと。演劇学科にはよくわかりません。鉄クズの概念が覆りました。

また、写真に写っている男性は、野口さんの彫刻コースの友人だそうです。他にも、彫刻コースの方々や、彫刻コースの教授さんにまで、アドバイスやお手伝いをしてもらい、完成した舞台装置なのです。


おかげさまで、どれも綺麗で、丈夫な装置になりました。机や椅子などは普通に使っても申し分ない強度なので、引き取り手ができるほどです。皆様、本当にありがとうございました。


そんなこだわりの詰まった舞台装置を、是非みにきてください!

と、公演前に言えるのが一番なんですね。反省しました。次回があるとしたら、公演前にやります。
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