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きのこの森

  
きのこの森とは、高野水登が主宰するコメディ多めの演劇団体。
そんなきのこの森の活動記。

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  • 04/20/01:51

劇団三すくみ公演「貴女がいるから事故物件」

こんにち八丁味噌。使い分けたいですね。





主宰です。





いつもいつも沈黙を守っているこのブログではありますが。





やっと具体的なお知らせです。









主宰の私、高野水登が、他の劇団のために脚本を書きおろしました!





以下詳細です。





劇団三すくみ 「貴女がいるから事故物件」 作:高野水登(劇団きのこの森) 演出:鈴木杏奈(劇団三すくみ)

□あらすじ

「お願い!一日でいいから!」

「ダメだよ!このシェアハウスは男子禁制でしょ!?」

「大丈夫、いい人だから!」

「ケッ!地下アイドルの彼氏なんざ、どうせバンドマンとかバーテンでしょ?」

「ゴーストバスターズなの」

「…」

「ゴーストバスターズなの」

□出演 綾川さら(fraCoCo)/石井美緒/飯塚望実(studio arshe 研究生)/大橋悠太/久野祐希奈/倉持玲/土屋佑/冬室亜依美 □スタッフ 音響:野崎爽/照明:田所輝一/舞台監督:尾尻征大/制作:谷あきほ/運営補佐:菊池祐児(劇団大学ノート)・横山将勝

■日程 2015年12月 27日(日)19時半※プレビュー公演1000円 28日(月)14時/19時 29日(火)13時/18時 ■会場 北池袋新生館シアター (東武東上線北池袋駅徒歩30秒)

■ご予約 前売:一般2000円/学生1500円/高校生以下1000円 当日:各200円増 プレビュー公演(27日19時の回):1000円 <ご予約フォーム>
※2015年11月26日(木)0時受付開始







後輩の芝居です!





前回公演に出演してくれた、鈴木杏奈ちゃんの劇団「三すくみ」です。







打ち上げの時に





「たかみなさん書いてくださいよ」





「おう!書く書く!」





この軽い一言にこれほど苦しめられるとは、その時の彼は知る由もなかったのです…。





今回は、その話をします。









「シェアハウスの話がいい」




そう、演出家の鈴木杏奈ちゃんに依頼されたのは初期の初期。




さらに、独特の世界観をもつ彼女の要望はエスカレート。普段真面目すぎる芝居を書いている私には、突拍子もなさ過ぎてただただ圧倒されてしまいました。





あらすじを読んでいただければお分かりいただけると思いますが…。





変な人が色々出てくるんですね。





「変な人」





どうすればいいんでしょう…。





私自身、突拍子もない話は好きですし(そもそも真面目とか言っておきながら毎回突拍子もない話書いてますし)、書くのが楽しみではあったんですが…。





まぁ思いつかない。





油断すると、高校生が色々勘違いして書いたライトノベルみたいになってしまう…。





自由だからこそ、「なんでもあり」になってしまっては、お客様は興ざめです。





またさらに、宣伝のアオリ文に





「劇団きのこの森、高野水登の書き下ろし脚本に、三すくみの鈴木杏奈が挑む!」





とか書いていただいてしまって…。





俺、挑まれるの?





あとなんか、「書き下ろし」という言葉の特別感。





どうすれば「書き下ろし」になるのだろう…。「書き下ろし」の定義とは…。そもそも劇団きのこの森の高野水登って言われて何人がわかるんだ…。「ボルンガ島のチャッカチャッカピーヤが緊急来日!」とか言われてるようなもんなんじゃねぇか…。





とかそういうプレッシャーに気圧されてしまい。





まったく書けなくなり。





「俺、漫画原作者になる」





などと意味不明な供述をしだし。






落ち込みすぎてお腹を壊し。






何も食えず、しかし腹は減り眠れず、ヨーグルトを同量の水で割って塩とレモンを絞ったもの(うまい)をちびちび飲みつつ。





そこまで苦しんでも書けず。





大学の知り合いに会うのが怖くなり。





ケータイもなぜか壊れたので、関係各所との繋がりを断って引きこもり。






本当に書けないのでわらにもすがる思いで高校の友人に相談し。





「でね、地下アイドルがバンドマン連れてくんだよ。そっからシェアハウスがおかしくなってくんだよな。何人かわからない留学生とかがいるんだよ。で、大家はどうも神様っぽいんだよ。で、とさつ場の男がくるんだけど、こいつ人間殺してんだよ。人間を食うのが当たり前の世界になってるから。でも、こいつは転生を繰り返してるから、死の先には何もないことを知ってるんだな。そして輪廻転生がわかってる。そうすると神って何?ってなるじゃん?で、黒魔術師もいるんだけど、地獄から召喚してるはずなのに、地獄なんてないはずだろ?どうなると思う?フヒヘヘヘヘヘ」





「…うん、ちょっと、よくわかんない」





「(泣)」






なんとなくアイデアが固まりかけたところで、しかしやはり書けず。





蜘蛛の糸にすがるカンダタのごとく、幼稚園の頃からの親友二人にすがりつき、三人で近所の温泉に行き、





「シェアハウスの話なんだけどさ、何か面白いアイデアない?」





「は?」





「きゅ、急に言われても」





「とりあえずね、(アホみたいな設定とか神とか仏とか死とかの話をする)そんで、ラストなんだけど、引きこもりの女の子がいるんだけど、どうもこいつがスーパーマンか怪獣くさいんだよ。で、街にゴジラが襲来するわけ。で、意を決して外に飛び出して、その娘はガメラだったわけ!ガメラは怪獣であり、人間の味方だから!それで戦ってクライマックス!」





「…あの、普通の人は、ゴジラとガメラが戦って感動はしないと思う」





「(号泣)」





しかしそのとき、天啓がひらめいたかのような衝撃的なアイデアがやってきて





これで書ける!と、一週間で一気に書き上げました。







本当に辛かった…。





普段私は、脚本を書くことが辛い!と、ブログでは(普段はそりゃ言いますよ。ぼかぁ強い人間じゃないんです!!!)書かないようにしてるんですが、





今回ばかりは、本当にどうしようかと思いました。







ただ、とても貴重な経験でした。





なぜなら私は今まで、「アイデアが浮かんだ時しか」書いていなかった上に、「好きなようにしか書いたことがなかった」からです。





書きたいネタは大抵いつでも一つはあるので、それについてかけばよかったのですが、





今回は人に頼まれて、題材や制約がいくつかある状態からのスタート。本番の日程は決まっているのに、自分が何を書けばいいかは浮かんでいない。






これまではある意味、「アイデア」を担保に色々書いたり人を集めたりしていたわけですが、それが無いだけでこうも不安で、ボロボロになってしまうのか!






とてもいい経験になりました。









なにやらマイナスなことばかり書いているように見えますが





追い詰められ、ぎゅうぎゅう脳みそを絞り、なりふり構わず無我夢中だったからこそ書けたものだと自負しております。





ほんとうにヤバい時、人の本質が出るといいますが、頑張って隠していたものが出てしまった感じです。





大学に入ってから封印していた、オタネタ、マンガネタ、一発ギャグなど、実は大好きだけど怒られたくないし恥ずかしいしウケなかったとき怖いものまでぶちこみました。





こういう、きのこの森の公演では到底できないような脚本にできたのも





キャスト、スタッフ、なにより演出家の鈴木杏奈を信用しているからです!!!





丸投げですよ丸投げ!!つまんないと思ったらぶった切って!!!!!





今なお変化し続け、本番でどんなものをお客様に届けられるかはわかりませんが、きっと見世物根性あふれる、楽しめる芝居になるはずと信じております。わかりませんが!!!





お時間のある方は、是非是非ご来場いただければ幸いです!





それではまた次回
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インプロ

こんにちハンバーグ 合挽きに限りますね

 
主宰です。
 
主宰は現在、縁あって即興芝居に出演すべく稽古に励んでおります。
 
詳しく説明しますと、即興芝居、正式名称をインプロというジャンルの舞台表現があります。
 
それをメインに活動している、インプロ部Platformさんが主宰で、日本初(!)学生だけのシアタースポーツを行うことになりました。
 
シアタースポーツとは、課せられた課題に沿って複数のチームが交互に即興芝居をやり、審査員が点数をつけて競い合うというもの。
 
なんだか様々な要素が混在していますが、少し面白そうな予感がしませんか?

 
そして、このインプロ、実際ほんっとうに面白いんです!

 
追い詰められた人間は、時に思いもよらぬ行動をするもので、それに翻弄されながら、何故かストーリーがまとまったときは感動ものです。

 
そして、これは普通の芝居の稽古にかなり有効だと思いました。

 
舞台上で、その場で、その時間に、脚本、演出、役者、音楽、照明、すべて作り上げるわけです。
 
つまり、一つのお芝居を作るプロセスが凝縮されているということ。
 
芝居をやっていてたまに切なくなってしまうのが、それぞれの役職のつながりが弱く感じてしまうことがあること。

 
やはり、それぞれがなにをしているのかを知るだけでなく、体験することで、芝居がどう出来上がっているのかを知ることは大切なことだと思うのです。
 
「こだわり素材!」「私がつくりました」と言われると、食べ物もおいしく感じますし、ありがたみも増しますよね。
 
そしてもう一つ、インプロでは、「自分を分析すること」を徹底するそうです。
 
やはり、即興というのは、無意識にその人自身の中から表現が出てくるものなのでしょうから、自分の得意、苦手を理解することは大切なのでしょう。
 
これも、人とのつながりが大切な通常のお芝居にも必要不可欠なことです。
 
くそ真面目に語ってしまいましたが、それだけ勉強になり、茶化せないほど楽しく学ばせていただいているということです。

 
本番は急も急な明日からなのですが、興味のある方がいらっしゃいましたらご来場ください。きのこの森とは関係ありませんが、主宰が脚本演出から離れ舞台上で四苦八苦しております。
 
チケット予約はこちらです。

 
http://ticket.corich.jp/apply/54988/020/