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きのこの森

  
きのこの森とは、高野水登が主宰するコメディ多めの演劇団体。
そんなきのこの森の活動記。

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  • 03/29/02:08

『面白い』芝居

こんにち廃部。悲しいですね。
 
 
主宰です。
 
 
コメディ多めといって、コメディをやらない嘘つき劇団に成り下がりつつあるきのこの森ですが
 
ならば何を目指しているのかというと
 
 
 
面白いもの
 
 
 
あっ!!!
 
 
そこのあなた!!!
 
 
今、胡散臭いと思ったでしょう!!!
 
 
とりあえず気持ちだけ突っ走ってて、思想も何もないからとりあえず言葉ボヤかしてシンプルにまとめることでカッコつけてると思ったでしょう!!!
 
 
 
それが悩みなんです…
 
 
 
私のつくりたいものを、細かく書きますと
 
 
まず、前提として脚本が面白いこと。ここで言う面白いとは、「スピード感」「笑い」「どんでん返し」おもにこの三つに分けられます。テーマやメッセージについては直接面白さには繋がらないので割愛しました。まずスピード感。息もつかせぬ展開、小気味よいセリフのテンポは、理屈を超えて人を高揚させます。次に笑い。言わずもがな、これがもっとも面白さという曖昧な言葉を具現化してくれます。芸術とは答えのないものであり、答えのないものを探求する葛藤こそがその本質であるとは思います。しかし、笑いはある程度の答えを作り手に示してくれるのです。そしてどんでん返し。これがもっとも難しい。どんでん返しとは言いましたが、最後にあっと言わせるだけがどんでん返しとは思っていません。お客様の「虚をつく」こと。これを拡大解釈してどんでん返しとしました。人は、自分の期待や、考えをうまく裏切られると、一種のカタルシスを得るものなのです。「えっ!?こうくる?」「あっ、こう笑わせてきたか!」わかりきった展開、わかりきった笑いには、安心感がありますが、私はそれと逆のものが好きです。見るものの心が揺さぶられ、観終わった後は心地よい疲労感がのこるような。舞台は終わればそこでおしまいです。お客様に残せるものは、その後味、余韻しかないのです。これらを全て兼ね備え、かつ、作家独自のテイスト、独特なテーマ、メッセージが重なって始めて、面白い脚本が出来上がるのだと私は信じます。さて、ここまではあくまで脚本のみに焦点を当てたものなので、ここから役者、演出、その他スタッフ業務の方面から、私の目指す「面白いもの」を掘り下げようと思うのですが
 
 
読み飛ばしますよね。
 
 
一言にまとめられないのです。
 
あまり間違ったことは言っていないし、わかりにくくもないという自負はあるのですが…
 
 
きのこの森とは!というのをなんとか一言で表現したい!
 
かつての三谷幸喜さんは、「他にはない、ウェルメイドの喜劇」という売り文句でした。素晴らしい!
 
劇団 新★感★線も、私の勝手な解釈ですが、「ハデで、新しくて、カッコいい歌舞伎」といった感じで、もうすぐにどんな芝居かわかります!
 
 
そういうのがほしいのです!
 
 
無いということは…ブレているということなのでしょうか。
 
 
しかしこの、「面白い」という言葉が私には憎たらしくすら思えてきました。
 
 
 
便利すぎるのです。
 
 
 
こう、「興味深い」とか、そういった意味合いでも使われてしまうじゃないですか。
 
なんか、わけわかんない芝居なりアートなりをみて、「なんかわかんないけど面白かった〜」と言っておけば許されるという風潮。
 
ありますよね!?
 
あと、褒め言葉としてだいたいどこでも使えてしまう。
 
例えば、コメディだったり、お笑いだったり、ギャグだったりしたら
 
「笑える!」だけでいいじゃありませんか。
 
でも、笑える。という言葉を使うと、なんかわけわかんない人は、「笑えただけか…本当は深みやテーマがあるのに」とか傷ついちゃったりほんとわけわかんないですよね。「泣けた」にも似たようなことがいえます。
 
だから、なんか、色んな意味を込めて、「面白かった」という言葉でお茶を濁してしまうわけです。
 
 
 
私は言いたい!
 
 
 
「面白い」という言葉を無闇に使わないでいただきたい!!
 
 
 
そうでないと、「面白いものをつくりたいんです」と言いづらいんです!!
 
 
 
せっかく「ヤベエ」とか「スゲエ「パネエ」とか、軽い言葉があるわけですから、そっちを使いましょう。
 
お肉も、A4ランクまでは「ヤベエ」A5ランクになったら「面白い」
 
意味は不明ですが、これくらいの差別化をしてもらわないと、「面白い」ことが目指すべきものではなくなってしまう可能性だってあるのです!
 
 
面白いという賛辞は社交辞令じゃないんです!
 
 
本当に面白いと思うものにしか使ってはいけないんだ!
 
 
そこで私は提案します。
 
 
今まで「面白かった」と言っていたところを
 
 
 
「わかった」
 
 
 
にしませんか?
 
 
だって、これくらいのニュアンスで「面白かった」と言ってること多いと思いませんか?
 
この作品、ただ受け入れましたよ。別に批判しようというわけではありません。褒めたくないわけじゃないけど、手放しに褒めるのも嘘くさいでしょう?
 
 
だからこそ、「わかった」
 
 
そして、目の前で感想を求められたりしたら
 
 
 
「あなたがわかった」
 
 
 
これはすごいですよ。褒めてもけなしてもいません。ちょうどいい表現ではありませんか。
 
あなたのやりたいこと、あなたのレベル、わかりました。私はそれを受け取りました。おしまい。
 
この程度がちょうどいいと思うんです。
 
 
「面白い」という言葉に、具体性を!
 
 
そうすれば、単に「面白い」ことを目指しても胡散臭くなくなるんです!
 
チョーシにのったノリとテンションだけの駆け出し中学生ユ○チュ○バ○みたいにならなくてすむのです!
 
 
 

 
 
 
叫んだところで世界は変わらないので
 
 
なんとか自分の芝居の特徴を一言で表せる言葉を探します。
 
 
 
しかし…次はアクションとダンスだ!とか言ってるから…もう自分でも自分がわからないですね…
 
 それではまた
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